冬空/りつ
突き抜ける青さは曇りなく
一点の雲もない
どこまでも恒久の青
360° 全部 青
水色でも蒼でもなく、青
(雲が無いのは空気中の湿度が低いからだ)
あまりにも高くて
酸欠になりそうな
青を呼吸する
こんなに澄んでいると
“えいえん”を信じてみたくなる
夜の柔らかな宙ではなく
少し硬質の硝子を思わせる空は
意外なほどの弾力で
悲喜こもごもを浄化してくれる
溶けてゆく
日常で溜まったこころの凝りが
突き抜ける青さは曇りなく
どこまでも
澄んで清んで
晴天。
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