揺らぎ、混沌へ/
泡沫の僕
目に映るのは地面とつま先だけだが、
歩みのそれとは別に、
不規則に左右へと揺らされる。
そんな頭に浮かぶのは、根本原理を問う声だ。
なぜ地面がここにあって、
つま先はそこへ接地するんだ?
地球には重力があって、
僕にはつま先がある。
それに日銭は稼がなきゃならん。
そう応えてみたところで、それは答えではない。
自問自答は続き、問は怒りへ変わっていく。
答える事を絶念し、陰鬱を携えて、
また混沌へと向かっていく。
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