午前五時の万華鏡/中庸くん
 
 朝はまだかと泣き腫らす赤子であった気分でいる。夜はこないと癇癪起こす子どもでない。



 わたしを忘れないでといった地球のかたすみに咲いた花。青くて暮れた夕日みたい。夜のすみっこ眠るぼく、かけあしの朝に眠るきみ。



 淫らなだけの生きもののまま草るように消えること、ツユクサだったらでキルのかなぁ。



 殺戮の朝に立っていて、おはようっていう気持ち。残酷だって、わらう夜。夜と朝の出逢いに昼間は立ち会うことがない。



 真夏の太陽、切り開いたところで、また、きみと出逢えるような気がして、それでも、やっぱり、夜にぼくは眠るよ。おはよう、おはようございます、朝。
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