ぼくの千年王国/中庸くん
 
人ぢゃないから、きらいな言葉だ).惑星くん、斜陽くん、あゝコーティだ。

 コーティは,「たったひとつの冴えたやりかた」の主人公のおんなの子。イーアという生命体がコーティの脳に寄生するお話だが、繁殖期にイーアは宿主の脳を食い尽くす危険な胞子を撒き散らしてしまう。

 なぜ、恋人がイーアでなく、コーティであるのかというと、単に恋人はとても優しいひとだから。どちらかというと、ぼくがイーアである。そして、ふたりは深い友情で結びついているから。それに、ぼくもひとだから。

 だから、物語のような哀しい結末にはならないよ。あの子は、ぼくのあたまのなかにいるのだってこと、随分と以前に教えてくれた友
[次のページ]
戻る   Point(1)