遡皓譜/あらい
 
あなたのゆびは、わたしのうなじを
ゆわれていた 脈、が 夙くだち
ついな 帆布の つぶら に、
ふれば 湿り。みれば 灼ける
うすくな ッ ――てゐく。ふちへ
すこカドが やわ かく、すべり
揺れる。ちゅうで15
ずむずむ と さわり
蜉す、ねむり駅で 汲まれる
椅子にかけ 貝殻と しんと耳朶
這いだして く るう。やさしい
ひとりぶんの ――。あと、という
タイルにつけ 風にみる礫詩を
いくつもまぶしていた丹が剥がれ
ざらついたサンダルで歩ける
端についての一章を(仮)に、握る
図書館は海になりたがっている
むかし、尾のない街がひとつ霧を借りに
「あの
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