春夕べ もっぷ/エヴァル−ジュ
のとして綴じる寂しさ
夕星を見ない日続く梅雨の中届かぬ手紙とそのあてのなさ
ジャッズピアノ似合う私ではないけれど一人の部屋でささやかに聴く
梅雨晴れ間少しも赤沼ど見上げ一人を恨まず安息日午後
エアコンの寿命と比べふと笑う多分私の方が長生き
揺るがない意志に届かぬ手を嘆く『人間だもの』とメールが届く
綺麗事集めることを許されたいう立って生きたい私の四季
幻聴でなく難聴を患った先生誤診のままがよかった
悲しさを味わいすぎた風一つ塩辛く服私の海に
寂しさを見る人もなしひとり居は今朝も挨拶多分微笑って
思いなら私の方がと諦める意味の種まき可愛がる春
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