浪漫道/秋葉竹
 
葉の裏に居るひと



皆うまく
嘘をつくから僕たちは
静かに止まるカブトムシだね




このさきに
あゝ幸せな日が来ると
希望が光った 昭和浪漫



逃げたけりゃ
逃げればいいけど悲しみの
果てはただただ極寒の海




あの駅で
最後にみたのはいままでに
みたことのない美しい髪




すべりだす
電車の窓から僕をみる
瞳がとわの終わりに光って



コンビニに
毎夜通った手をつなぎ
冷たいけれど温かい手を




駅前の
ネオンがうるむ秋の夜
喧騒かきわけ何処へ向かうか?







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