生き続けるほど運命は奇異なものだとわかる/ホロウ・シカエルボク
もう幾日窓は閉じられたままなのか、もうどれだけ同じ回想と妄想を繰り返したのか、日付はかろうじて把握してはいたが、それが現実として自分の中で機能しているのかどうかについてはまるでわからなかった、思考はゼンマイの具合が悪い玩具みたいになりつつあったし、それと共に視界もなんだかもやがかかったみたいにぼんやりとしていた、どれだけ眠っていないのだろう?それについてはおおよその数字すら出すことが出来なかった、何がきっかけでそんなことになったのかすら思い出せない、質の悪い冗談みたいな現状、ベランダに止まった鳩はカーテンの僅かな隙間から少しの間俺のことを明らかにほんの少しの嫌悪感を持って眺めた後、何処かで気分
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