よしなしごと/
りつ
やさしい詩を
夜に編みたい
たとえば
晩ごはんのポトフが
美味しくできて
舌を火傷したこと
たとえば
昨日は晴れてたのに
朝、洗濯をし忘れて
また晴れの日を待っていること
たとえば
白髪染めがもうすぐ必要だけど
なかなか染める気にならなくて
山姥みたいになっていること
たとえば
この頃猫に触れなくて
撫でさせてくれて
ゴロゴロ喉を鳴らす
猫を抱き締めたいこと
細やかな日常の
何でもないことを
柔らかなことばで
あなたに話しかけたい
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