可惜夜/青の群れ
 
あなたの手のやわらかさを
表現することばが見当たらない
まるで世界が瞬きをしているみたいだ
シナプスのきらめきが脳内をかすめて

墜落する飛行機のニュースを見ながら?
この夜が終わらなければいいと
少しだけ思ってしまう

想像も妄想も全部抱きしめて
小さく上下する羽毛布団を撫でている

眠らない街と寝室を隔てる窓
何かを失う前の静けさで
幸福を詰め込んだような今を
失ってしまわないように

光はただ呼吸を繰り返す
それだけが確かで
それだけでは足りなくて

まだ起きてるのとあなたが問う
目を瞑り瞼の裏に映る愛
朝になったらたぶん、忘れてしまう
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