雨の街角/番田 
 
昔していたことのある仕事を 一人
夜に思い出させられた時 でも
不意に当時の朝が目の前を横切る時
僕はいた 今日の通りの目の前に


今日はミスドに自転車で行った
曇り空の下で そして 今日も 
握りしめた ハンドルで 木とすれ違う
歩道の上を 真っ直ぐに 走りながら


自分の存在を感じさせられた
どこかに行ったのだろう でも 僕は先週 同じ
曇り空の下で駐車場の上の車に乗った
確か 雨が降っていたけれど


僕は実家に向かったのだ
僕の車のキーを回して アクセルと踏んで 
僕の視線の中を出発する時動き出した風景
僕はノイズの混じったラジオの声を聞いた


光が 夜道に 流れて 見えた
信号機や高速の街灯の出す 光が
闇の中に何も見えなかった道に
記憶の風景のような光を灯していた
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