ちいさな世界/
栗栖真理亜
人肌寒く吹く風と
舞い踊る枯れ葉にキスをする
そんな赤茶けた土の上
数羽のカラス
袋啄みて中のゴミ荒らす
それを見ていた鳩
首を傾げて見つめてる
電言柱の雀たちも
遠巻きに見下ろしては
チュンチュン何やら噂して
誰も彼もが騒がしい
木の葉はサラサラ音奏で
雲はゆっくり包み込む
つぶやき大きく膨らんで
閉じ込められた迷い路
ちいさな世界
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