雨つぶ/
にのまえいつき
大地に落ちた雨つぶは
雨つぶ同士ひかれあいくっついて
水の筋となる
大地を這う水の筋は
水の筋同士ひかれあいくっついて
川となる
大地を流れる川は
この地球(ほし)で
一番おっきな水たまりにあこがれて
海をめざす
海は底のない高い高い空にあこがれ
水蒸気となって空にのぼり
雲になって空をただよう
やがて雲は
青くて広々してるけれども
のっぺりとした空にすっかり飽きてしまって
山も森も町もある大地をめざして
雨つぶとなって落ちてゆく
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