証拠/自画自計
終えたい理由もなく今日が終わる
月が昇らない夜を見ている
空っぽの冷蔵庫を冷やし続けるようで
ただ消耗していく心
今日すれ違ったものはなんだろうか
他人の欲望 隣人の希望
心をかきむしっては通り抜けていく
テレビ画面の出来事の様に
せめて今日失った物の欠片でも構わない
今日の証拠がほしい
何かを探しているんだろうけど
何をさがしているんだろうか
都会なんて言葉にはもう夢を見なくなって
でも都会から離れられなくて
君はショーウィンドウにあこがれを見て
試着室で夢を着替えてみせる
そんな君を眺めながら
今日の証拠を君に預けていく
やっぱり君が僕を教えてくれる
僕の心の行き先を
今夜は君と君の夢を抱きしめて
眠りたい
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