全行引用による自伝詩。 03/田中宏輔2
 
S・バロウズ『おぼえていないときもある』おぼえていないときもある、浅倉久志訳)

一度見つけた場所には、いつでも行けるのだった。
(ジェイムズ・ホワイト『クリスマスの反乱』吉田誠一訳)

 道は歩きやすかった。とりわけ、けもの道を見ようとせず、足がひとりでに道を見つけるようにすれば。
(テリー・ビッスン『熊が火を発見する』中村 融訳)

 オアは小さく笑った。「ああ、まったくさね。そう、計画はある」
 ベン=アミは大人の話を聞いている子供が感じるような、あるいはその逆の、欲求不満を感じはじめていた。「わかるように話してくれ」
(ケン・マクラウド『ニュートンズ・ウェイク』B面13
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