全行引用による自伝詩。 03/田中宏輔2
新しい太陽のウールス』38、岡部宏之訳)
これまでに生きた者は一人残らず、まだ時の何処かで生きている。
(ジーン・ウルフ『新しい太陽のウールス』39、岡部宏之訳)
過去において永遠に根ざしていないものは、未来においても永遠ではありえないのである。そして、彼の喜びと悲しみを熟考すると、自分はもっとずっと小さいものではあるが、彼とそっくりだと思い当たった。おそらく、牧草が杉の巨木について考えるように、あるいは、これらの無数の水滴の一つが、〈大洋〉に思いを馳せるように。
(ジーン・ウルフ『新しい太陽のウールス』45、岡部宏之訳)
かれを生きたまま食べようとしたりはしないわ。かれ
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