リトルブレイン/おまる
るのである。
「時間が、解決してくれる」
ボケ、としてたらいつの間にか二十代も後半にさしかかろうとしていた。二十数度目の春。でも、懐古する程の回数でも無い。まだまだケツの青い餓鬼のくせに何を達観するのだ?大井町線に乗車して、たまプラーザの素晴らしき景観にウットリしながら最果ての地、「中央林間」駅に着地。隔月で、某社データセンターの保守に来ているのだ。そこには、おれの知らない日常がある。日常だけど、近づけない日常。ゆえにたまらなく美しく感じるが、「日常を傍観して味わっている」というと、バチ当たりというか、現地の住人から顰蹙を買いそうだ。荒涼としたサーバールームでひとり、ひとしきり作業を終
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