踊りな、人形たち/ホロウ・シカエルボク
 
すことが出来ても頭の中に霧がかかっているみたいな顔をして歩いている、成長というものがまるで無いんだ、ただチェックポイントを通過したからそれでOK、みたいなことしかしていないからね、しかも下手したら、自分でアクセルを踏んですらいない、街がどんよりするのは当り前のことさ、街はそれ自体がまるで巨大な不浄物霊のようだと思うことがよくあるよ、人間としての本質が飢えて渇いている、我知らず満たされたふりをしているうちに心底飢えてしまっているんだ、いつまでそうしているんだ、まるで着飾った餓鬼の群れだ、痩せ細った心を悟られまいと感情表現だけが豊かになる、でも後ろめたさがあるせいですべてが中途半端になるのさ、負い目の
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