愛することが/杉原詠二(黒髪)
 
水はきらめいて流れていく
藻は水面下に揺れている
風の爽やかなこと
子どもの頃から変わっていない

ただひとつ
望みが出来た
いつも誰かを望んではいたけれど
たったいっかいだけ本当に愛せた

涙がこぼれるけれど
笑顔を浮かべて
悲しみの雨に打たれながら
ずっと待っている
あなたが心を教えてくれるときを
ほんとうのあなたを
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