「文学極道」への弔辞(再校正済み編)/室町 礼
森進一に『港町ブルース』という歌があります。
背伸びして見る海峡を
今日も汽笛が遠ざかる
あなたにあげた 夜をかえして
港 港函館 通り雨
最近のことですが、
この歌の冒頭二行の詞をみて姿勢を正しました。
ひょっとするとこの歌詞は現代詩としてもかなり優
秀な台詞じゃなかろうか。
急いで二連以下、六連までの詞を読んでみましたが
一連のようなキレのある言葉がない。
あとはどこにでもある凡庸な歌謡曲でした。
二連目はこうです。
流す涙で割る酒は
だました男の味がする
あなたの陰を ひきづりながら
港 宮古 釜石 気仙沼
内
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