小鬼と私/こしごえ
 
こおろぎの歌を
聴く
合掌
この魂といういのちと共に
生きている
私の
体は
いずれどの道
死ねる
その日まで
生きる
小さく小さく
満足しながら
この道を
歩いてゆく
星の心音
遠い
約束は
最期に
果たされる
ありがとう

時にはでも
愚痴る
人間では無い部分もある
人間か
いいや
人間だからこそか
私という
人間の
弱さを
この存在は
認めていてくれる
小鬼という





 ※ 初出 2025.08.18 日本WEB詩人会
戻る   Point(7)