暑い夏の記憶から─南京大虐殺物語について─/室町 礼
掘され
なければならない。
しかし南京埋葬協会の記録に基づくと60年かけても発掘されたのは
3000〜5000体で、
しかもその骨がはたして南京虐殺犠牲者の遺骨であるのかどうかは
非常に疑わしい。
なぜなら
南京は辛亥革命で一時的に首都になったこともある中国近代史の要の
都市であって、そこではかつてさまざまに酸鼻で苛烈な戦争や虐殺が
繰り返し行われて来たからです。
近代の日本では考えられない南京をめぐるむごたらしい内戦は、
1.太平天国の乱、
2.辛亥革命、
3.北伐、
4.国共内戦
と、中国近代史の転換点ごとに南京で無惨な戦争が繰り返
されている。
わたしは中国
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