布団/唐草フウ
 
勝手のうえに
勝手をこぼしてたら
「それをじぶんに言われてたら
どう思う」という矢印が向いて
ハッと
黙ってしまった

おむつなどを買いに走り
熱り疲れた頭で
排尿日誌がいるか、とか
少し先のことばかりを思いあぐねていた

かんがえすぎている自分を
棚に上げて
もっとのんびりしていいのに
(わかってる)

頭で広がったことより
現場がいつも勝負なんだと
(臨機応変に動けるか)




布団は父が干していた
きのうのことを忘れても、「いま洗濯をしてる」と言う声はカラッとしていた

盛夏の日差しで 布団は
ふかふかの焼けた食パンになってくれそうだ


できが決して良くない娘のことを
やさしく心配している
わたしたちは、終わるまで
終わってもきっと永久にチームだ






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