盛夏、流動/ひだかたけし
 
今日に歩けば途すがら、
薄紅の花束のふんわりと
一年ぶりの新たな逢瀬、
さるすべり咲き開き
並木道進みいけば
みんみん蝉も鳴いていら

この夏に賭ける想い
正に自由闊達に
渦巻き流れる思考誘い
感覚知覚の消失点 、
目覚めた夢が顔を出す
意志の深みに生きている
目覚めた夢が鮮やかに
賑やぎ意識に浮かび出る

肉身の破滅の近付いて
いよいよ猛暑に世の沸騰
けれどこんなギラギラ猛烈も
感覚知覚の消失点 、
気付く空白にぷかりぷかり
優雅な泡浮かべ現れ出す

 渦巻き流れ動く思考それ自体、
 生きものとして体験するその時に

蝉も百日紅も普き思考生命のその一部、
地球の宇宙環境と化し円かに流動し始めて






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