雄弁で曖昧な結晶/ホロウ・シカエルボク
神経症的なスタンダード、初期設定値がそもそも狂気の側に少しだけ傾いている、厄介だけど留まろうとする努力の分だけ懸命になることが出来る、人間なんて少し壊れてるくらいがちょうどいい、電脳の空間に投げ捨ててきたものたちが俺を肯定する瞬間、内側で狂犬のように牙を剥き出しているものをなだめることが出来る、OK、見え透いた嘘なんか必要無い、剥き出しの牙と同じ白さで生きることが出来る、詩に向かう理由の根源にあるのは凶暴性かもしれない、野性と言ってもいい、それが最も適切に遂行されるツールが俺にとってはこういうものだっていう話さ、これまでに何度か話してきたことだけれど、俺が正気を保ち続けているわけはそうした手段
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