タオルケット/そらの珊瑚
 
綿のループ
いくつもの群れとなり
ベッドにかけられれば一枚の布
ナイトランプに照らされて
月影を映す

手触りは
馴染んた人の肌のようで
撫でれば
もっとやさしく
わたしを撫でかえす

これから
夜の海原に泳ぎだそうとする
わたしに
心配などない
みじんもない、という
馴染んだ相棒

明日晴れたらきみを洗おう
人の汗や脂や怖れにまみれたきみは
シャボンをくぐり抜け
さっぱりと干され
そして
生まれたてのきみは軽くなって
綿花の畑の夢を見ながら
七月の空にはためくのです


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