防げなかった加害についておもうこと/白糸雅樹
 
者であったということは、加害者であるということを免罪するものではない。しかし、いままで、捕まるリスクが判っていながら犯罪を繰り返し、なぜそうしてしまうのか本人にも判らない、というタイプの加害者が存在する、ことは確かだろう。

 こうした人にとって、自分の個人情報が警察に把握されている、他人から、「自分が性犯罪をおかしかねない人間として他人に常に監視されている」という思いは、はたして抑止効果になるのだろうか?

 むしろ、「いつも自分は疑われている」という思いが、精神的孤立やストレスを助長させ、犯罪をうながしはしないだろうか?

 そういう意味で、この法律は私は悪法だと思っている。

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