詩想、変遷スル自己意識/ひだかたけし
 
時に運ばれ時を運び
眼前眼下にヌッと拡がる
巨大な大地のパノラマ、
極彩色帯び鉄の鉛のうねり
剥き出し断崖成す無機鉱石群

 限りなく開ける意識の
  肉体の我離れ最早別の位相
 生命体の意識に我在りて

時に運ばれ時を運び
瞑目眼前眼下の生動する
光景それぞれ断片と化し
無意識なる自我自体 、

?上弦の半月の白銀輝き
黄昏の青に静やか保たれる故?

宏大無辺の宙へと
死後の朝靄に柔らか抱懐され
更なる自己意識の旅の突端に立つ


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