Kotodama/
栗栖真理亜
誰かが好きだと囁いた
私も好きだと返した
だけど見渡しても誰の姿もみえず
虚しく木魂が響くだけ
Response
待ち侘びるたび体の隙間を通り抜ける
Believe
魂を震わせながら虚空を見つめた
まだ柔らかな幼子のような憧れを硬く閉じたまま
瞼を閉じればみえてくるよ
楕円形のなかに吸い込まれてゆく深淵
瞬きすら忘れた冥闇
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