豚の餌を食う人たちへ/室町 礼
 
下僕になっている
おまえらそれでも日本人か。ただの家畜じゃ
ないか!)
これがまさしく今の日本人にぴったりあては
まるような気がします。とはいえ、筆者の沼
正三はあまりにも戦後日本人の欧米への従属
ぶりが腹立たしかったのでしょうか、
小説では豚の餌を食わせるどころじゃない。
ヤプー(=日本人)を「生体家具」なんても
のにしてしまう。青年が語っていたように
日本人の身体を改造して椅子、便器、ベッド
などの家具に改造するのです。
家畜食の今の日本人はほぼこれじゃないでし
ょうか。もう日本人はすでにしてニンゲンじ
ゃなくなっています。
そういえば晩年の吉本隆明があるインタビ
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