枯渇/
進羅
訳もなく
溢れる涙があって
訳もなく
叫びたくなる夜で
独りがつらくて
それでも孤独をもとめて
飲み込んだ薬が
にがい
誰にも知られなくなくて
こんなにこんなに
吐きそうな苦しみが
喉元にへばりついているのに
こんなにこんなに
重苦しい言葉を
誰かに聞いて欲しいのに
誰にも知られないように
明るい声を絞り出せ
あたまからっぽに
悩みなんて
なさそうだねって
言われたらいい
誰かといる
孤独な時間
割れたグラスに
水は溜まりはしない
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