朝に切り開かれ/ひだかたけし
 
緑に囲まれた湖沼の透明な厚み
瞑目する意識ノ視界に流入し
次第眼下遥かにしながらも
赤く濃密に張り付く如く朱に染まる花の
立ち現れ見事あざやかゆくり咲き開きいき

 宙空に浮き上がっていく
  心情ノ静かさ巨大に
  伸び開く時流の 
 留まり溢れ返る光の妙 、

魂の宏大な宇宙の一端、
イメージの内に受け取り
対面する己、この朝の静観。



戻る   Point(6)