僕らがつくれるもの/チャオ
 
僕と、君の境界線はどこにあるのだろう。僕の体と、空間の境界線はどこにあるのだろう。僕は移動し、僕を変化させる。揺れ動き、僕の境界線を不確かなものにする。
僕は、僕を崩し、僕の体を確かめる。どうしても崩れることの出来ない僕の体を発見する。それが僕の境界線なのかもしれない。もしくは、その形にすら進入してくるものもある。たとえば、居眠りして突き刺さったシャーペンの芯。たとえば、僕が恋した君の横顔。僕の境界線を引くことは、世界の境界線を引くのと同じかもしれない。でも、世界の境界線を引くことは、神様の手でしか出来やしない。なんせ、僕らに出来ることといったら、今という一瞬だけを選択するだけなのだから。世界は
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