キミの体温/栗栖真理亜
黒いソファーに腰掛け
ジッとコチラを見つめてる君
君はいま何を考えているの?
その瞳もその唇も
何かモノ言いたげに僕に笑いかけているけれど
被写体と現実社会との境界線が
強固な壁となって阻んでしまっている
あぁ、君となら眠らない世界で踊っていたいんだ
ずっと
手と手を携えお互いの温もりを感じながら
優しく微笑む月の下で力強く大地を踏みしめ
生命の歓びを感じていたい
だけど君は真っ直ぐ僕を見据えたまま瞬きすらしない
口元に浮かべた微笑の影が
僕のココロをまるで草木を揺らすようにざわめかせる
やがて淡き輝きを放つ白い月は
むらくもの暗き闇へと隠れてしまった
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