さくら散る/レタス
 
漆黒の夜空に閉じ込められ
花びら散り敷く公園のベンチに座り
きみの透明な瞳から溢れる涙を見たよ
白い頬を伝いながら嗚咽が止まらなかった
ぼくは ただ背中をポン ポン ポン… と
ポケットに忍ばせたミルクキャンディを一粒
小さく柔らかな手のひらに握らせた

ひとひら ふたひら
きみのか細い肩に桜舞い
ぼくは輪廻の言葉を呟いた
あと十年ぼくが若かったら
きみを抱き締められたのに
手を握ることしか出来なかった

ぼくはもう
そろそろ逝かなければならない
虚ろな胸を抱き締めながら席を立つ

闇路の衣花埋み

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