めざめよ/あらい
ひたひた
ふかくいきを吸うたび
靴裏にこびりつく、ゆく手
わたしはかすかに確かめている
また 焦げた匂いがした)
それで
カフェで次の予定をひらきゆく
前小節にひっかけたまま
ゆびさきで募る熱を
羽音鼓膜おくに
さえずる雲雀は、瓦礫に満ちている 気が傾ぐ
ひのあたらないところで 意味は刻めなかった
背後でゆれる街灯が 足を蹴っても、脈を積む
ツブテも跳ねる息を、指先も、なぞる
℃をたしなめるよう(触れた
まだ、そこに)
ひかりはじめた腕を伸ばしても。遠い
とおすぎる亡骸ではない、書き添えないことで
ほどくことなくそっと くいとめた残貨が
沈黙を編ん
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