有異流巣/海
寒四郎は盗人だ。たわわに実った稲を盗んでいた。しかし一部の稲は残っていた。中途半端だった。寒四郎が稲を盗むと決まって気温が下がり天気も曇り霜が降りた。稲を盗まれた村人はその日のうちに残された稲を刈る作業を強いられた。曇天が続き天日干しができない米の品質は落ちた。村人たちは検地に来ていた石田三成に寒四郎の悪事により米を納められないと訴えた。三成は村人たちの言い分に納得した。三成は豊臣秀吉にこのことを報告したが秀吉は軽んじた。その秀吉の態度が三成は納得がいかなかった。そこで三成は寒四郎について調べアジトを突き止めた。そして寒四郎を捕えて秀吉の前に突き出した。秀吉は三成の責任で処分を任せた。河原に晒され
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