氷の迷宮/
栗栖真理亜
流されてしまえと心で叫ぶ
張り裂けそうな気持ち抑え
滲む涙すら振り払おうとして
無情にも時は過ぎ誰も見向きもしない
どんなひたむきな花すら踏み付けてしまう
優しさなどない氷の迷宮
閉ざされたこの世界でどのように生きるかすらおぼつかない
まるで手足をもぎ取られた溺れる魚のように
いつかきっと希望の光がスポットライトのようにふたりを明るく照らし
真実が明らかになることを私は願う
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