赤と白の幻想【ユウワク】/栗栖真理亜
掛けることは出来ない
黒い網に囚われて身動きすら取れないボクを許して
息苦しく胸を弾ませ手を伸ばそうとするけれど
求めれば求めるほど君はだんだんと違う人へと
様変わりしていく気がする
二人の間に深まったこころの溝は
どうやったら埋めることが出来るのだろう?
何もかも投げ出して君の元へと走っていきたいのに・・・
僕の体の中に染み付いた黒い染みは
決して落ちることはない
まるで焼印のように
痛みとともにずっと肌に刻み込みこんだまま・・・
純粋な愛でさようなら
愛しいひと
ありきたりな言葉しか今は思い浮かばないけれど
心に刻む言葉は君への熱い想いだけだよ
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