2月22日/
海
遠くからこちらを窺っている
目を合わせるとシャー!と警告してくる
ノールックで気配にアンテナだけ立てておく
決まった時間にパッケージを開け
振り向くとすぐ近くまで来て
つぶらな瞳がこちらを真っ直ぐ見ている
目を逸らしながらしゃがんで皿を置くと
はむはむと食んでいる
背中をそっと撫でる
ふと梶井基次郎の愛撫を思い出す
耳を軽くつまんでみる
小説みたいな痛々しい想像はできない
肉球を触ろうとすると
シャーッ!
パンチが飛んできた
戻る
編
削
Point
(1)