Raised by Wolves*/ひだかたけし
群れに馴染めぬ
奴だった
明るいひなたの縁側に
ちょこんと座りながら
いつの間にか
丸まりしばし
ねむりにつく
ひょうびょうと
人肌の
ぬくもり
かほり
そっと開いた
西の小窓から
それに気付けば
救われるのか
からだを丸めた
ままの
ねむりの中で
群れに馴染めぬ奴の
現に
たれか人肌の
ぬくもりかほり
放たんとも
群れて横並び
対座しない
ものとは決して
打ち解けず
このしずやかな
意思 石のままでいい
カチンコチン
コノママデいい、
パパは殺され
ママは動かず
それでいい、
この荒れ果てた
極限
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