逆さま/おまる
 
台所の窓のそと
蜘蛛の巣がかかっていた。
蝉の死骸がぶらさがっている
何日か観察してたら
蝉が半分くらいになって、
ポトリと下に落ちていた。
つぎの日、それもなくなっていた
たぶん猫に食べられたのだろう
また何日かしたら、
蜘蛛もいなくなっていた
たぶん鳥に食べられたと思うんだよね、
面白いよね
まだ蜘蛛の巣だけは残っている。

家の近所の路上に
車に轢かれた
猫の死骸があって、
女の子が頭を撫でていた。
それからしばらくして
若い母親がやってきて、あんのじょう、
猫のことを話しはじめた。
母親はおどろいて
手を洗ってきなさい
とキツい声でつきかえす
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