怒りの石ころ/鏡文志
 

怒っていい場合と発散の瞬間を伺いながら、怒っていた

人生は、ラムネソーダ
喜びも悲しみも怒りも愛さえも、泡みたいにあっという間に弾け飛んじまう

俺は穴の向こうから放り投げられた、小石
人は誰もなにかに蹴飛ばされ、突き動かされて生きている

人は死んでも穴の向こうに突き抜けていく、魚
この大宇宙プールの中を流れ浮き漂いながら、泳ぎ続ける魚
人間とは、一時の状態でしかない
ドロドロに溶け混ざり合いながら、なにかに変わる手前
つまり人生に意味など、ない
あゝ、無惨
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