異変/ホロウ・シカエルボク
光景がただ広がっていた、気温は暑くも寒くもなかった、昨夜は少し肌寒いくらいだったはずだ、太陽は上がっているのかいないのか、明るくはなかったが暗くもなかった、かといって普通に曇っているのかというと、そういう感じでもなかった、なんというか、メディアでたまに見る地球以外の惑星のような風景だった、俺はまだ眠っているのだろうか、と自問しかけたがすぐに打ち消した、なにかが起こっているんだ、誰も答えを教えてくれそうもない、自分で突き止めなければならない、とりあえず部屋の中をもう一度見渡してみた、そしてあることに気付いた、部屋の中はがらんどうだったが、それは間違いなく俺が住んでいる部屋だった、トイレが変な具合に見
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