日記(思うこと)/由比良 倖
 
やる」と、多分、そんなに堂々と言える日は来ないような。夕食の時間が、毎日怖い。

 父に「死ね」と言われたことは一度も無い。気狂いだとか病気だとか病気に甘えるなとか、いろいろ数え切れないくらい言われたけれど、父も戸惑っていたことは分かる。僕も、僕の状態を、正確には表現出来なかったし、多分、本心を話したことは無い。それに、僕も、おそらく父の言葉に、あまり傷付いていない。そんな言葉は僕の表面を通り過ぎて行く。負い目なのかな? 父は毎日働いているのに、僕はその間ごろごろしてたり、母の前では強がっていたりしてて、でも、心はいっときも安まらない。いっそ、父が分かりやすく悪い人なら、僕も父なんか知らん、と
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