冬/田中教平/Kou
朝からクタクタになっている
キックが必要と
濃いコーヒーに赤ラークを摂っている
ときに妻の地雷を踏んでいる
富士山を眺めゆったりしたいな
さびしさの
天の
オルゴールが鳴っている
青すぎる空が帰るべき地であると思う
けさは仏教を服薬して
この書斎にいてさすらっていた
瞑想のさなかしか行き場所はないな
呼吸のリズムに熱し冷めてゆく
細胞の言い訳を聞けばニコチンが必要
開かれてゆく大聖堂
すべてがガンボ(ごった煮)した後で
僕という鍋を洗いながせよ
洗いながせよ
洗いながせよ
今朝はインヴェガの服用を忘れた
だからこの詩は不定形になっている
体調を思えば悪い
しかし思う、死はとおい
あなたの場合は知らない
みんな青空を背に立たねばならぬ
冬、
立たねばならぬ
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