冬/田中教平/Kou
 


朝からクタクタになっている
キックが必要と
濃いコーヒーに赤ラークを摂っている
ときに妻の地雷を踏んでいる
富士山を眺めゆったりしたいな


さびしさの
天の
オルゴールが鳴っている
青すぎる空が帰るべき地であると思う
けさは仏教を服薬して
この書斎にいてさすらっていた
瞑想のさなかしか行き場所はないな


呼吸のリズムに熱し冷めてゆく
細胞の言い訳を聞けばニコチンが必要
開かれてゆく大聖堂
すべてがガンボ(ごった煮)した後で
僕という鍋を洗いながせよ
洗いながせよ
洗いながせよ


今朝はインヴェガの服用を忘れた
だからこの詩は不定形になっている
体調を思えば悪い
しかし思う、死はとおい
あなたの場合は知らない
みんな青空を背に立たねばならぬ
冬、
立たねばならぬ


 

戻る   Point(3)