流水/秋葉竹
 

 

流れる水になりたいと
淡く願ってしまうなぁ

どこまでもどこまでも
流れつづけていられるなんて
なんて幸せなんだろう

だれとも争わなくていい
だれの目を気にすることもない
ただ流れるだけで幸せな
そんな水になりたいなぁ

けれども水の中にも憎悪や悪意はあり
だからあれほど激しく荒れ狂うのだろうか

それでも静かに
さやさやと流れる水をみていると
流れる水になりたいと
淡く願ってしまうなぁ

ひとは泣くために生きてるんじゃない
ひとは笑うために生きているんだと

知ってはいるんだ

苦い砂利噛んで
我慢しているときだって
懸命に笑おうとする

生きるって
そういうときを過ごすことだと
知ってはいるんだ


けれどもやっぱり
流れる水になりたいと
淡く願ってしまうなぁ







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