誰かの冬の物語/
森田拓也
コーヒーをやめて白湯(さゆ)にす冬の朝
小春日の電車園児に満たされて
ふくよかな大根足の娘(こ)もいいね
その音のパリッと淋し踏み落葉
シュッとして冬のゴキブリ安楽死
大根も主役となりてお味噌汁
ジャケットを手に持つ小春日和かな
冬の蝶お元気そうで何よりです。
丁寧にその色を掃き散り紅葉
散紅葉(ちりもみぢ)掃けど掃けどもこぼれつぐ
人としてまた出逢ひたし帰り花
戻る
編
削
Point
(14)