大阪文学学校の思ひ出 ─続・大阪文学学校体験記─/室町 礼
 
進んで不安なため日本に残って義母の世
話をすることになったのだという。しかし義母は別宅
に住んでおり、よほどのことがないと電話してこない。
そこで暇つぶしに文学でもやろうとして文学学校に入
ったのだ。
もう一人、アニメから抜け出してきた主人公のように
天真爛漫な可愛いい女の子がいた。わたしは彼女とも
親しくなり授業が終わるといつも深窓育ちの「姫」と
その娘のような年頃の彼女と三人で隣のレストランへ
繰り込み歓談するようになった。

しかしこのことが文学学校の講師のあいだで「怪しか
らん」と話題になっていたことをわたしは知らなかっ
た。
あらゆる点からみてわたしは、わたし
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