大阪文学学校体験記/室町 礼
 
よう
なものはもう始まっており、先輩の学生(といっても
多くは社会人)が座る席に先ほどの女性がいた。
女はAという豊川悦司にそっくりな美男子の横に身を
寄せるように座りこちらを不快そうな目つきで見てい
る。
この女も詩を書いているの!?
驚くべき人格だと思った。どうして教えてくれなかっ
たのか。そもそも初対面だろ!? なんでおれが睨ま
れなきゃならんの。
──これが最初の一撃だった。
この女性に限らず大阪文学学校では、この後、苦々し
い思いをさせられる女人が次々と現れてくるのである。
朝から晩まで死にたい、自殺したい、リストカットし
たいと露骨に訴える若い女の子がいた。
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